ビートルズ旋風が日本にも到着していた頃、日本の美術大学生の風潮はコンセプチュアルアート(下の例)に傾斜していた。美術館は芸術作品の墓場と叫ばれ、大学に学生紛争が起こり、価値観が大きく変動していった頃。アートの本質が再度吟味された時代。それでも流行には関係なく、壁に立てかけてあった大きなキャンバスに向かって日々描き続ける学生もいた。色や形を日々筆で触り続ける。「耕してもどうもならない」と言われても、傍から見ていて何をしているか判らないが日々描いている人々がいた。何かを描いていると言うよりも、描かずにはいられないから・・描いているという感じ。それは、むしろアートセラピーと言って良いかもしれないと思う。
河原温(上)、荒川修作(下)
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